Sの初回(90話)で、ブローチを破壊され、セーラームーンへ変身できなくなったうさぎ。続く91話でも解決法が見つからない。 そんな時、野良猫が棲む古い洋館に足を踏み入れると、ダイモーン・ネコンネルが少女のピュアな心を奪う場面に出くわす。まぐれを期待して変身を試みるも、ブローチは反応しない。亜美たち内部戦士はセーラー戦士へ変身するも(内部4戦士今シリーズ初変身回、一斉変身)、ネコンネルにはまったく歯が立たない。前話でダイモーンを倒した謎の2戦士が現れるも、ピュアな心が「タリスマン」でないことを確認すると、去ってしまう。タキシード仮面が助太刀し、ネコンネルに挑むも、ネコのジグソーパズルを元に生まれたネコンネルは簡単に再生し、打つ手がない。追い詰められたうさぎと衛。その時2人は… 愛を確かめ合った(エェーッw)。何か行為をというわけではなく、手と手を取り合い、愛情を言葉にして交わしたのである。現実世界でもこんなことをしていたら近寄りがたいオーラが発されているわけだが、ネコンネルが止めを刺そうと襲い掛かると、その瞬間砕け散ったw。2人の愛の力は強大なエナジーとなり、奇跡を生む。セレニティとエンディミオンの姿に変化した2人の下に、セーラームーンの新必殺技を生むロッドが現れ、傷ついたブローチはパワーアップした「コズミック・ハート・コンパクト」として蘇った。パワーアップの儀式が終わり、元の姿に戻ったうさぎは、セーラームーンへと変身する。 新たな変身のキーワード「ムーンコズミックパワー、メイクアップ」を叫ぶと、ブローチのふたが開き、紅くハート型となった銀水晶が顔を覗かせる。うさぎがブローチに触れると(ここはクリスタルパワーと変わらない)、銀水晶は光を放ったのち、最後にハート型の光が飛び出し、うさぎを包む。その光が収まると、ブローチを胸に装着した素肌のうさぎが現れる。 愛の力は、時に奇跡を生む。…いや、ここまで王道をいくとはなあというパワーアップのプロセス(原作だとこの過程は全然違うようだ)だが、夢ある子供が見るアニメとしては、時にこういうのも必要なのかもしれない。そういうこともあって、今変身シーンでは、愛の形としてのイメージか、ブローチにもあしらわれたハートがキーポイントとして随所に登場する。どちらかというとこれまでは「美しい・かっこいい」に寄っていたセーラームーンの変身シーンが「かわいい」点にもポイントを置いたものとなっている。この辺は、よりシリアスで戦闘的なキャラクターであるウラヌス・ネプチューンとの対比もあるのかな、と今思いつきで感じたり。 さて、この変身シーンではたびたび触れることになるだろうが、Sでキャラクターデザインが伊藤郁子さんへと交代したこともあり、描写が全体的に改められ、より肉感的な質感がアップしている。うさぎ達はついに今作1年進級し、15歳になっているが、このキャラデザインのリニューアルも合わさって、特にうさぎの変身シーンでは体の成長振りが前2作より際立つことになった。 プリズムパワー、クリスタルパワー、コズミックパワーの順であるが、これまで、うさぎの胸は内部戦士と違って横向きになると当然そのラインは描写されるが、正対しているときは胴のラインより胸は内側となって描かれていなかった。これは今作でも踏襲されているのだが、胸が胴よりもはみだして描かれるようになった。ただ、まあいろいろ考察してみると、たった1年で急成長というよりは、Rまでときどき貧乳キャラ的扱いだったうさぎとはいえ、変身シーンで見せる胸の姿は決して貧乳的には描かれておらず、今までがむしろ抑え気味の描写だったのかなという感じがする。まあ、形だけだったのが、1年間で大きさがプラスされたのかもしれないがw
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